2014年11月08日

ユリウス・ベルガー チェロ・リサイタル

Julius Berger Cello Recital

2014年10月30日(木) 武蔵野市民文化会館

■出演
ユリウス・ベルガー(チェロ)
津田裕也(ピアノ)

■プログラム
ベートーヴェン:ヘンデルの『ユダ・マカベア』の主題による12の変奏曲
ブラームス:チェロ・ソナタ第1番 op.38 (4楽章版)
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ソフィア・グバイドゥーリナ:10の前奏曲
ブラームス(C.A.ピアッティ編):ハンガリー舞曲集より 第18番、第20番、第21番

見るからに「教授」とお呼びしたくなる風貌のベルガー氏、にこやかに颯爽と登場し、気負いもなく1曲目のベートーヴェンを。津田氏の明るいピアノと、歯切れの良いベルガー氏の音のバランスが絶妙。色彩感は強くない。かといって無機質でもなく、光沢のある演奏だった。

ブラームス『チェロ・ソナタ』は速度やしっとりとした音色がブルネロに共通していて「おや?」と思ったが、お二人とも巨匠ヤニグロの薫陶を受けられていたと知り納得。
深みのある音色と決然とした立ち上がりの良さが印象的でした。

休憩をはさんで更に調子を上げたベルガー氏。
グバイドゥーリナ『10の前奏曲』は、1974年に作られた実験的な作品。乾いた金属的な響きの中にも、弾き手のユーモアを感じさせられた。面白い。

ブラームス『ハンガリー舞曲集』の始まりは軽々と楽しげに駆け抜ける18番から。特に忘れられないのは第20番。底辺を支える力強さと、軽々としたリズムの対比が見事でした。


■アンコール
サン=サーンス「白鳥」 『動物の謝肉祭』より、
クライスラー「ベートーヴェンの主題によるロンディーノ」、
ブラームス「子守歌」

アンコールも始終ニコニコと笑顔で弾ききり、颯爽と歩く姿が見ていて気持ちよいほど。
「白鳥」は優雅さよりも命の喜びに満ちた若鳥のような、Feuermannの弾いた白鳥のイメージに近いものを感じた。
ロンディーノも明るく生き生きとした演奏。
それはそれは優しい『子守唄』で、穏やかにお開きとなりました。
お見事でした。

画像

Julius Berger
1954年、ドイツ・アウクスブルク生まれ。
ミュンヘン音楽大学、ザルツブルク・モーツァルテウム音楽大学でウォルター・ライヒャルトとフリッツ・キスカルトに師事。研鑽を経た後、米国シンシナティ大学でザラ・ネルソヴァ、マスタークラスではムスティスラフ・ロストロポーヴィチの薫陶を受ける。
1979年から1982年までアントニオ・ヤニグロのアシスタントを務める。
28歳のとき、ドイツ・ヴュルツブルク音楽大学で当時ドイツ最年少の教授となる。
1992年からはザルツブルクのモーツァルテウム音楽大学で、国際サマーアカデミーを開いている。2010年よりアウクスブルク音楽大学のレオポルドモーツァルトセンター所長を務めている。
楽器は、1723年製のジョヴァンニ・バティスタ・ロジェリ。

参考
Sofia Gubaidulina : 10 Preludes for solo cello
Johannes Brahms: Ungarischer Tanz Nr. 18
Johannes Brahms: Ungarischer Tanz Nr. 20
Johannes Brahms: Ungarischer Tanz Nr. 21


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ラベル:コンサート
posted by しるくら at 15:22| Comment(0) | TrackBack(0) | リサイタル・コンサート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年11月07日

簡単な曲でいい。綺麗な音色で弾きたい

というのが目標のひとつ。
左(押え)の準備ができていないのに右を先に動かしてしまっていると、レッスンでは何度も指摘されていた。左右の動きのバランスがとれていない状態で難しい曲に取り組んでも、耳から聞こえてくる己の演奏でだんだんと気分が悪くなるのである。(自分の下手さが自覚できてしまうのが少し厳しい)

参考:
フレージングとアーティキュレーション

フレージングはつまり語ること。
明晰なアーティキュレーション

goshuさんのblog『へたっぴセロ弾きの雑記帳』良い音のための練習


能町光香さんの著書から抜粋:

頭で理解しただけでは忘れてしまう。
体にしみこんで初めて、その人が体得したことになる。
ピアノの鍵盤を指が覚えているように、感覚のレベルで自分のものにできれば、いつまでも実践することができる。
ラベル:チェロ
posted by しるくら at 12:59| Comment(0) | TrackBack(0) | チェロ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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チェロをまともに弾けていない数か月を過ごしています。
仕事(というかパワハラ)が原因で両親指の腱鞘炎と関節炎(手根管狭窄症)になったためです。
日常生活ではペットボトルの蓋が開けられない、卵が割れない、紙を掴めない等々。
それでもチェロを弾きたくて練習すると指が腫れ上がってしまい、痛みで夜も眠れない。寝ても覚めても嫌な思い出が次から次へと湧き上がってきて、気が滅入ること滅入ること。

…これじゃだめだ。
なにか、自分の心を整理するなりスッキリして精神状態を改善したい。

なにか希望を、光を思い出せるもの…
…どこかに記録しておいたはず……あった!

佐佐木幸綱の短歌がありました。

 のぼり坂の ペダル踏みつつ子は叫ぶ
  「まっすぐ?」 そうだ、どんどんのぼれ

収録歌集: 『金色の獅子』(1989年)

青い空と太陽、澄んだ瞳でまっすぐ前を見ている子の横顔。
初めてこの和歌を読んだときは、涙がぼろぼろ流れて止まりませんでした。

親の前を、風を切って走っている子ども。
風に揺れる木々のざわめき。
光りに満ちた世界。

先は見えない。
けれど道は続いている。

光なければ 自らが光となれ。
己を信じて突き進め。



ムーンウォーク―佐佐木幸綱歌集 - 佐佐木幸綱
ムーンウォーク―佐佐木幸綱歌集 - 佐佐木幸綱
ラベル:雑記
posted by しるくら at 11:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする