仕事(というかパワハラ)が原因で両親指の腱鞘炎と関節炎(手根管狭窄症)になったためです。
日常生活ではペットボトルの蓋が開けられない、卵が割れない、紙を掴めない等々。
それでもチェロを弾きたくて練習すると指が腫れ上がってしまい、痛みで夜も眠れない。寝ても覚めても嫌な思い出が次から次へと湧き上がってきて、気が滅入ること滅入ること。
…これじゃだめだ。
なにか、自分の心を整理するなりスッキリして精神状態を改善したい。
なにか希望を、光を思い出せるもの…
…どこかに記録しておいたはず……あった!
佐佐木幸綱の短歌がありました。
のぼり坂の ペダル踏みつつ子は叫ぶ
「まっすぐ?」 そうだ、どんどんのぼれ
収録歌集: 『金色の獅子』(1989年)
青い空と太陽、澄んだ瞳でまっすぐ前を見ている子の横顔。
初めてこの和歌を読んだときは、涙がぼろぼろ流れて止まりませんでした。
親の前を、風を切って走っている子ども。
風に揺れる木々のざわめき。
光りに満ちた世界。
先は見えない。
けれど道は続いている。
光なければ 自らが光となれ。
己を信じて突き進め。

ムーンウォーク―佐佐木幸綱歌集 - 佐佐木幸綱
ラベル:雑記